サウナ

鏡餅に脚が生えたような体形の人がいた

蛇口ひねるのも一大事

存在し続けることが難儀

一挙一動

いちいち響く断末魔のうなり

 

きっと大変な日常生活だろう

改札通れないから電車に乗れず

自転車も車も、乗った瞬間パンク

セックスは無論オナニーも論外

ウンコの後に肛門を拭くこともできない

その腹の肉で隠された部分に自意識は芽生えている?

食べることで、すべてを昇華している?

生きる喜びで満たされて存在できている?

 

「我々は死刑宣告された上で

肉体という牢屋に閉じ込められている」

という誰かの言葉を思い出し

 

本『ブラスト公論

健康ランドにすげーデブがいて

デブすぎてチンコが見えなくて、

あれを全裸と言っていいのか?

という話を思い出した

 

 

やむを得ない理由なのかも

象の鼻が長いのを異質と見なすのと同じかも

そういう種類の人間もいる

自殺に関しても、アポトーシスみたいな種類の人間が

一定数いるのかも、と最近は考えている

 

いろいろなスケールで多様性が

認める認めない

認識している認識していない

に関わらず

確実に存在している

 

なにかと他人にイラついてたけど

イライラしそうになったら

「この人は何も悪くない、

ただ、今日という日を生きている、

現在を構成している仲間である」と

認識するよう努めている