ダイビング日記③

 

2日目 初の海洋講習!

恋人がダイビングしにやってきて合流

 

前日の夜「ダイビング 死亡」で検索しまくって

絶対に死ぬ!!と怯えまくり

 

潜行の時点で大パニック

力強く圧平衡して耳変なって

鼻から息吐いてマスクに入ってきた海水吸い込んで

喉しょっぱくてむせて咳き込みたいのに

シリンダーの全然おいしくない新鮮じゃない空気で

口呼吸を続けなきゃならない!!

気持ち悪い!!むり!!!

 

わたし『苦しい!!!上に上がりたい!』

先生『大丈夫!落ち着いて、深呼吸!!はいてーすってーー』

わたし『すーーーーはーー、すーーはーー』

(自分の呼吸音が大きい音で聞こえるのも居心地悪い、

2001年宇宙の旅の、不安になる場面と似ている音響)

 

なんとか落ち着いたら落ち着いたで

プール講習で教わった、マスクに水入ったとき抜く練習と

レギュレーター(空気源)を口から外して、くわえなおす練習を

海の中でしなきゃならないのである

 

先生『マスクに水いれて抜く、できる?』

わたし『できない!』

先生『OK、、レギュレーターは、外せる?』

わたし『無理!!!』

先生『OK、、呼吸、ゆっくりだけ意識して!』

 

で、

やだやだ!つって勝手に浮上して

なんも出来ないまま1回目を終え

2回ダイブするスケジュールだったけど

先生「今日は2回目やめておこうか?」

「やめておきます」

先生「明日3ダイブすれば講習は終わるし、明日1か2ダイブでも、後日また来てチャレンジすることもできるから、無理しなくて大丈夫だよ、自分の体調と相談して決めていこう!」

「はい・・」もう二度と潜りたくない

 

 

で、恋人と先生は2本目ファンダイブに出かけていき

そのあとみんなで昼ご飯

ダイバーのご夫婦がやってる美味しいハンバーガー屋さん

ご夫婦と、先生と、わたしの恋人

今日の海はどうだったとかなにがしを見てどうのとか

やれ沖縄やらパラオやらセブで何がいたとかバリはどうだとか

ジンベイザメだマンタだナイトダイブだっつって

みんな目をキラキラ輝かせて談笑しており蚊帳の外

ダイバーの人はみんな目がきれいだ

透き通っていて、光の入り方が普通の人と違う

 

西日が入り込んだ瞳の透明度

「なんて美しいのだろう」と衝撃うけたのが

恋人を好きになった最初だったもんな

 

 

わたしなんて濁った腐りきった瞳で

海なんか暗くて怖くてしょっぱくて苦しくて超やだったし

マンタが何なのかも知らないし

わたしがマンタだと思ってるのはマナティだと思う

見ている世界も生きている世界も違うのさ

 

 

で、最終の学科テストは楽々合格しつつ

恋人は日帰りなので今日でお別れ

「わたしも一緒に帰る」

恋人「何言ってるの!ゆきちゃんもダイバーになれば、今日みたいなダイビングの会話が出来るようになって楽しくなるよ!」

「ぜんぜん興味ないし別に楽しくなくていい、二度と潜りたくないのに明日3回も潜れるわけないじゃん!ライセンスはとれません!ライセンスもってる人と付き合ったらいいのだ!本当に全部が嫌!なんでこんな嫌な事しなきゃなんないんだ!」

恋人「自分で取るって決めたんでしょ!」

むーーー!

 

 

寝るときも

「ダイビングライセンス 途中でやめる」とか検索して

ライセンスとろうなんて思わなければよかった

そもそもダイビングに興味なかったのにさ

やっぱ自分がわくわくすることじゃないと出来ないし、やるべきじゃない

時間が戻ってほしい、生まれる前に戻りたい

ばっくれて明日の朝帰っちゃおう、そして恋人とも別れて

ダイビングとは無縁の日常に戻るのだ

っつってもなーー

先生はめちゃめちゃ優しくていい人だ

パニックなわたしを落ち着かせてくれて、歩み寄ってくれて、、

そして宿の奥様もとても優しい方で

「あなたならいいダイバーになれるわよ」と応援してくれてる

そうだよ、ハンバーガー屋さんも応援してくれてたし

明日1回は潜ってみて、それで無理だったら正直に言おう・・とか

かけがえのない大切な恋人にまで当たり散らしちゃって

なんで自分はいつまでたってもこんな感じなんだろう・・とか

ぐるぐる考えつつ寝落ち・・