嫌いな果物1位、ずっと桃
子どもの頃
友だちの家に遊びに行って
友だちの弟だか妹だか、赤ちゃん
夢中で桃にしゃぶりついてる
テーブルの上は汁だくだく
乳児の肉厚な手の、小指側の曲線
滴り落ちていく生ぬるそうな桃の果汁
おばちゃん「いま桃に夢中なのよ~ふふふ」かわいいでしょう?
「ほんとだ~」「かわいいねえ」
一瞥して『きたない!きもちわるい!』と思ったけど
直感「これは言葉にしてはいけない」
社交辞令を体得した最初の出来事
というのは言い過ぎか
とにかく
子供が手を汚して食べるイメージが張り付いて
桃に嫌悪感
それが今年
母「ゆきちゃんの分も桃あるよ~!自分で切って食べてね☆」
『げ、え、桃好きじゃないんだけど、、
まあ母に悪気はないか、むしろ善意さ』
はーい
生まれて初めて触れる桃!
表面に毛はえてる!わお
この触り心地は、、、シルバニアファミリー!
切って、フォークさして、頂いて、感激!
なんという豊潤な香り!味!ジューシー!
わたし「30年以上生きてきて、初めて桃の美味しさを知りましたよ!」
サム「生まれてきて、生きてきて、よかったですね」
果物の話
みんな好きな果物1位
ダントツさくらんぼ
さくらんぼが一番好きって言う人、大多数いる気がする
わたしはさくらんぼの美味しさこそ全く理解していないので
いつも不思議がられる
サム「食べたことないんじゃないですか」
わたし「なんの香りも味もない、消しゴムみたいなやつですよね」
サム「やっぱ食べたことないんじゃないですか」
わたし「あ、でも、缶詰に入ってるサクランボは好きですよ」
サム「は!あんなんサクランボじゃないし!ちょっと!さっきから許せないな!!」
わたしが死体で発見されることがあったら
犯人はさくらんぼ好きな人で間違いなかろう